高速無線LAN情報局

WHR2-A54G54とWN-APG/BBRも分解してみました

2003年末に相次いで発売されたBuffaloのWHR2-A54G54とI-O DATAのWN-G54/AXP。どちらも11a/gを同時利用できるアクセスポイントで、似たような感じの製品です。とりあえず、性能はさておき、両者を分解してみました。

まずはBuffaloのWHR2-A54G54から。
開けてビックリ、この製品の基板にはMADE IN JAPANの文字が。日本で実装しているみたいです。基板に載っている部品を以下で簡単に紹介します(一部予想、適当なところあり)。ちなみに、画像は左側が部品面で、左側が半田面です。

WHR2-A54G54

無線モジュール
部品面側にあるWLI-MPCI-AG54(11a)はMACコントローラBCM4309KFB搭載の11a用無線モジュール。BCM4309は11a/g対応ですが、WLI-MPCI-AG54では2.4GHzのRFチップ周辺部品が全て取り除かれていて、11aしか使えません。その証拠に、TELECは5GHzだけで登録(TELEC番号:003WY03026)されています。BroadcomにはBCM4308という11aのみ対応のMACコントローラがあったと思うのですが、それを搭載したMiniPCIを作っていないのか、今後リリースするのではと思われる11a/g対応の正式WLI-MPCI-AG54からの流用で間に合わせただけなのでしょうか。

CPU
MIPSコアの300MHz RISC CPUであるBCM4704KPB。Ether MACと(DDR) SDRAMコントローラ内蔵の結構いいCPU。

DRAM
メモリは133MHzのDDR SDRAMで、Micron TechnologyのMT46V16M16-75 (128Mbit)を2枚使用しています。

Flash ROM
ST Microの32Mbyte Flash ROM M29W320DTを使用しています。

Ether PHY
EtherのPHYはWLA-G54などと同様にALTIMAのAC101LKQTです。

HUB IC
BroadcomのBCM5325A2KQM。5ポートスイッチHUB IC。

無線モジュール
おなじみWLI-MPCI-G54。11g対応。MACコントローラはBCM4306KFB。

アンテナ
アンテナはこれまで通り、筐体上部にある基板でまかなっています。5GHz用は立体的になった部分で、2.4GHz用は写真でも見えないくらい小さなパターンが引かれているだけ。ちゃんと特性を調べているはずだから心配ないとは思いますが、他社のダイポールアンテナなどに比べるとちょっと心許ないような。
半田面側のWLI-MPCI-G54(2.4GHz)から出ている白い同軸ケーブルだけコア材に通してあります。そのうち一方の同軸が外部アンテナ取り付け部分のスイッチに入ってます。外部アンテナの接続が2.4GHzに限られていることに不満がある人がいるようですが、2.4GHz用の外部アンテナしか発売していないことと、中の構成を考えれば当然といえば当然かも。
ちなみに、同軸はアンテナ基板には半田で直付けされています。

ACアダプタ
ACアダプタがやはり3.3V2A出力で、またもや横河電機製。Buffaloの無線LANは従来通りの7V品と3.3V品がありますが、ルータを無線化した製品が7Vですから、3.3V品はBroadcomのリファレンスデザインくさい気がしますが、どうなんでしょうか。

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次にWN-APG/BBR。WN-G54/AXPのときとは違い、まともな形の四角い基板になりました。部品面側だけの片面実装基板です。

WN-APG/BBR

無線モジュール
従来の製品のようにMiniPCIの無線モジュールではなく、基板に含まれています。左側が2.4GHzのRFで、右側が5GHzのRFのようです。右側はダイポールアンテナに接続されていますが、左側はどこにも接続されていないような。どうやってるのか分かりませんでした。

CPU
AtherosのAR5312A。これは、MIPSコアの220MHz RISC CPU。無線のMACコントローラがふたつ載っているAtherosのアクセスポイント用CPUで、EtherのMACコントローラもふたつ載っています。無線MAC搭載ということで、無線モジュール部分はRF部分のみということになります。

HUB IC
MARVELLの6ポートスイッチHUB IC。

Flash ROM
AMDのMX29LV800BT-90。1MbyteのFlash ROMで、なんか小さい。

DRAM
HynixのHY57V283220T-7。3.3V 133MHz駆動で1枚だけ実装されています。ケチくさ。

ACアダプタ
DELTA ELECtrONICSとかいうメーカの5V3A出力ACアダプタ。PSEはI-O DATA自身で取得したもよう。そこらへんは自分らで頑張ってるようです。

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載っかってる部品だけ見ると、CPUとメモリの差でBuffaloの勝ちでしょうか。無線部分の性能は、今度また特集します。WHR2-A54G54はバースト転送があるので、単純に速度を比べられないからです。バーストなしで計測してもいいのですが、どうせならなるべく速い通信でやりたいですし。WN-G54/AXPのβ版でない SuperA/G対応正式ファームが出てから比べることにします。
なお、ちらっと見た感じですが、WHR2-A54G54の方がWN-G54/AXPよりもいいと思います。というか、WN-G54/AXPより結構いい速度が出ました。ルータの速度も速いですし、どちらか買おうと迷ってる人は、値段は若干高いですがWHR2-A54G54の方がいいでしょう。私ならこっちを買います。

(2004.01.10)